どうも、藤井です。
2023年9月に、SNS上(特にX)で多くの人が「GoogleアカウントやiCloudのアカウントが凍結された」と報告していたことが話題になりました。
「え、Googleアカウントが停止したり凍結されたりするの?」
この時初めて、クラウドサービスが凍結されるリスクに気づいた方も多いでしょう。
これは事実です。
この記事では、GoogleドライブやiCloudのアカウントが凍結される原因、凍結を解除する方法、また有料版か無料版かによって凍結リスクに差はあるのかを解説します。
GoogleドライブやiCloudでアカウントが凍結される原因
Google Drive、iCloudでは、違反ファイルをアップロードすると、そのアカウントがルール違反と判断されて凍結される可能性があります。
では、どうやって違反ファイルかどうかを判断しているのか。
クラウドサービス内に存在するAI監視
GoogleやiCloudでは、ユーザーのアップロードしたファイルをチェックするための自動的な監視機能が備わっています。
人工知能を利用しており、ルール違反の恐れがあるコンテンツを自動で見つけ出します。
ファイルをアップロードした場合、それが監視下にあるという認識を持ってください。
直接人の目で確認されていなくても、システムが自動的にスキャンを行っています。
次に、どのようなタイプのコンテンツがアップロードにおいて規約違反になり得るかについてですが…。
どんな行為がアカウント凍結の対象なのか
対象は、利用規約の違反行為を行った利用者です。
この違反行為は、各サービスによって異なります。例えばiCloudの場合は、
iCloud Legalより
- 非合法、嫌がらせ的、脅迫的、有害、不法、中傷、誹謗、侮辱的、暴力的、わいせつ、低俗、他者のプライバシーを侵害する、不快、人種もしくは倫理の点で攻撃的、またはその他の面で不適切なコンテンツのアップロード
- ストーカーや嫌がらせ、脅迫行為
- 未成年者から個人情報を要求する行為
- 他人や団体を偽る行為
- 著作権侵害や機密情報の不正公開
- スパムメールや迷惑メールの送信
- スプーフィング(偽の情報を用いて受信者を騙す行為)
- ウイルスやマルウェアの拡散
- サービスの妨害や中断
- 違法行為の計画や実行
- 他ユーザーの個人情報の不正収集
これらが違反行為とみなされます。
Googleドライブでも、利用規約で示されています。内容はほとんど同じです。
- 児童の性的虐待と搾取
- 技術的保護手段の回避
- 危険行為、違法行為
- 欺瞞行為、不正行為、詐欺
- ハラスメント、いじめ、脅迫
- 悪意のある表現
- なりすましと不実表示
- マルウェアおよび同様の悪質なコンテンツ
- 誤解を招くコンテンツ
- 同意のない露骨な画像
- 個人情報や機密情報
- フィッシング
- 規制対象の商品とサービス
- 露骨な性的表現
- スパム
- システム干渉および不正使用
- 未成年者の未承諾の画像
- 暴力、流血
- 暴力的な組織と活動
有料プランに加入するとアカウント凍結はされない?
「有料プランに加入すれば、アカウント凍結されるリスクはない」
…残念ながら、そんな事実はありません。
GoogleドライブやiCloud、その他のクラウドサービスでも同じです。
無料プランと同様に、利用規約やポリシーに違反する行為が確認された場合、有料プランでもアカウントが凍結されます。
無料プラン、有料プランかで、凍結される基準には影響しません。
GoogleドライブやiCloudは監視されている
説明した通り、GoogleドライブやiCloudが監視されています。
もちろん、利用者がルールを守ることは大事です。
しかし、私が好まないのは「監視されている」という事実です。
Google Driveなどのクラウドサービスでは、アップロードされたデータがサービスの利用規約やプライバシーポリシーに違反していないか監視するためにシステムが設けられています。
人間が常に監視しているわけではないとはいえ、監視されているのは気持ちよくありませんね。
大量のファイルを一度にアップロードすると、気がつかずに違反コンテンツをアップロードしてしまう可能性もあります。
下のようなケースもあるようです。
英語なので日本語に翻訳しました。下を押して読んでみてください。悲惨ですよ。
Googleアカウントが無効になり、8日間サポートへ連絡しています。これは、仕事で使う未成年者のヌード動画を誤ってアップロードしたためです。ポルノコンテンツではありません。
Google は私に控訴のチャンスを 2 回しか与えてくれませんでしたが、私は自分の状況を説明し、これらの動画が私の仕事に関連しているという証拠を提供することを申し出て、会社からの手紙も入手しました。自分の間違いは認めますが、Google のポリシーに違反しているとは知らなかったので、これは正直なことでした。
メールへのアクセスを回復しようとしているだけです。私の Gmail アカウントは、5 つの銀行口座を含む 300 以上のアカウントに接続されています。さらに、到着した可能性のある保留中の注文がありますが、確認するために電子メールにアクセスできません。私は過去 2 年間 Google One メンバーであり、このアカウントがメインのアカウントです。6年以上問題なく使えてます。
私の Google ドライブには、仕事関連のプロジェクト、個人的なドキュメント、家族の写真、Google フォト上の個人的な画像が約 60 GB 含まれています。私はポリシー違反を認めていますが、Google ドライブと Google フォトのデータは明示的に共有しない限り非公開のままであるべきであるため、Google にも責任があると考えています。
私はこのことを 8 日間 Google に伝えようとしてきました。メール、ドライブのコンテンツ、Google フォトの画像をダウンロードし、アカウントを新しいメールに移行するために、少なくとも 1 週間の一時的なアクセスをリクエストしています。この状況は不当だと感じますので、Google が私の要求を検討してくれることを願っています。
この後どうなったか分かりませんが、アカウントに関する異議申し立てが却下されると、そのアカウントは永久にアクセスができなくなります。
また、Googleは利用規約の違反に関しては、事前通知をおこないません。つまり、ある日突然利用はできなくなるのです。
もし、アカウント凍結になってしまった場合の解決方法を解説します。
GoogleドライブやiCloudの利用停止・垢BAN解決方法
日本国内、海外ともに調査しましたが、GoogleドライブやiCloudが垢BANになってしまうと、基本的にサポートに問い合わせるしかありません。
裏技やテクニックは存在しません。異議申し立てを行ってください。
Googleドライブの場合
まずはこちらにアクセスしてください。
Googleアカウントが無効化した時の公式の案内が書いてあります。
[再審査請求を開始] を選択して、異議申し立てをおこないます。その申し立てが承認されなかった場合、Google アカウントすべて使うことができなくなります。場合によっては、アカウントが永久にアクセスしたり、使用ができなくなり使えなくなり、アカウント削除も行われます。
iCloudの場合
iCloudは、こちらのページをご覧ください。
もし、App StoreやiTunes Storeでアカウントが使用停止になっているというメッセージが表示された場合は、Appleサポートに直接問い合わせてください。
やり取りによって解決できる可能性はあります。
GoogleやAppleのクラウドストレージを使うと、ある日いきなりアカウントが停止したり、凍結するリスクがあります。
しかし、「利用規約を読んだ?書いてあったでしょう」と言われたら、使わせていただいている我々、利用者側は諦めるしかいません。
ただ、データにアクセスできなくなると困りますよね。
iCloudはGoogleドライブ以外で、どのクラウドストレージが良いのか。
セキュリティ重視の安全なクラウドストレージは?
ズバッと「これが安全なクラウドストレージ」と紹介したい気持ちもあります。しかし、100%安心安全のクラウドストレージは世の中にはありません。
サーバーの物理的なセキュリティ、暗号化技術、アクセス制御など多層的な防御策を講じても、新たな攻撃方法が出現する可能性があります。さらに、人為的ミスや内部からの情報漏洩のリスクもゼロではありません。
つまり、「日本国産のクラウドストレージだから安全」「みんな使っているから安全」という理屈は存在しません。
実際、自宅のHDDに保存するほうが安全です。(内部で勝手に持ち出したり、紛失してしまう人的なあれこれを除けば)
セキュリティ面でおすすめのクラウドストレージ
- GoogleドライブやiCloudへの不信感がある
- だけど、どのクラウドストレージが代替になるかわからない
そんな方にはpCloud+pCloud Encryptionの組み合わせをおすすめします。
少し専門的な内容も含まれるので、噛み砕いた説明になりますがご了承ください。
ゼロ知識暗号化をするならpCloud+Encryption
私はゼロ知識暗号化を採用しているクラウドストレージを普段からおすすめしています。
ゼロ知識暗号化を使うことで、利用者以外はファイルの内容を知ることができなくなり、完全な匿名性が保たれます。
pCloudはそのままではゼロ知識暗号化を提供していませんが、pCloud Encryptionという追加サービスを利用するとゼロ知識暗号化が有効になります。
pCloudにアップロードしたファイルは、内容を監視したり読み取られることがなくなります。
詳しくは公式ページの取引条件をご覧ください
2023年のブラックフライデーでpCloud+pCloud Encryptionを合わせてお得に入手できます。ぜひご検討ください。
記事をご覧になるタイミングによっては、ブラックフライデーセールが終了している可能性もあります。
pCloudで垢BANになる可能性は?
ただし、以下のような使い方にはpCloudを使わないでください。
- 違法なコンテンツ(児童ポルノやテロ宣伝)
- 著作権侵害に当たるコンテンツをpCloudに保管して、第三者に配布するような行為
いわゆるDMCA違反に関しては禁止されています。
問題ないです。他人の著作物はありますが、第三者に配布するような行為をしない限り、問題になることはまずありません。
ようするに、漫画村のように不特定多数に公開する目的で使われた場合には、アカウントが停止される可能性はあります。
自分だけが利用するための、個人的なファイルの保存、閲覧目的であれば、漫画やアニメやその他の著作物であっても外部に明るみに出ることはありませんし、問題になることもありません。
ここで疑問に思ったかもしれません。
pCloudとEncryptionを使えば、利用者以外はファイルの中身を見ることができないはず。
それなのに、なぜpCloud側はDMCAに違反するかどうかを確認できるの?
pCloudが違反コンテンツを判別できる理由
こういった疑問も当然あるでしょう。そこで私も問い合わせました。pCloud側からの回答が以下の通りです。
とのことです。つまりDMCAに違反するコンテンツや児童ポルノなどの内容は違法ですので、それらの内容を含まない場合、特に問題ありません。
pCloudを検討しているなら、ぜひこの機会にご検討ください。
ちなみに、これ以上の匿名性を求めるなら、DMCAを無視するオフショアホスティング上でファイルを管理するしたほうがいいです。
料金的な兼ね合いで難しそうなら、HDDなどで管理した方がいいと思います。
お客様のファイルへのアクセスは制限されており、第三者にデータが提供されることはありません。ただし、私たちは外部の組織と協力しており、インターネット上で特定のファイルのチェックサム(ファイルの指紋として機能する数字と文字の列)に関する情報を報告しています。
これは、私たちの利用規約に違反する内容(例:児童ポルノやテロ宣伝など)を持つファイルを特定するためのものです。このシステムは自動的に動作し、既に報告されたファイルを検出すると、アカウントは調査が行われるまで自動的に停止されます。
また、もしもお客様が所有権や配布権を持たないデータに対する公開リンクを共有し、著作権侵害の通知が私たちに届いた場合、国際法に従って必要な措置を講じ、すぐにメールで通知いたします。これは、著作権侵害を防ぐために行われる措置です。